早いもので、魚谷屋もオープンして丸2年が経とうとしています。
半年に1度実施する、スタッフの研修旅行も今回で3回目。(前回の研修は台風で中止になりました。)
帰ってきてブログにまとめてみると、本当に実り大き研修になりました。
今回も、生産現場に受け入れてくださった生産者の皆さんには本当に感謝感謝。
5月19日、仕事を終えた僕たちは中野の銭湯に行き、レンタカーに乗って出発。
今回研修旅行に参加したメンバーは↓↓↓↓↓
私、店主のひろ兄(兵庫出身)
料理長西村さん(東京出身)
社員の服部(千葉出身)
スタッフの紀子(石巻出身)
スタッフの木村拓哉(盛岡出身)*記録係
スタッフの謡(仙台出身)
謡の母(仙台在住)
そしてなんと!!恵比寿の老舗フレンチレストラン、ビストロダルブル無藤シェフ(三重出身)
なんとも愉快なメンバーになりました。
道中車中泊で仮眠をとり、目指すは宮城の最北気仙沼!!
日は変わって20日(日)。最初に訪れたのは気仙沼市内の日本酒蔵、株式会社男山本家。
午前ということもあり蔵の中はひんやりしており、ほのかに香るお酒の香りが、眠気でぼんやりしていた頭の中をリセットしてくれる。
蔵をご案内してくださったのは柏杜氏。
なんとこのお方、『蒼天伝』の生みの親!!気仙沼で生まれ育った柏杜氏は若い頃から『男山』に魅せられ、当時の男山のお酒を再現すべく、『蒼天伝』を誕生させたということです。(時代の流れの中で少しずつ変化していたんですね。)
男山本家が販売する銘柄は『男山』『蒼天伝』、そして季節感を主張する『蒼天伝 美禄』。それぞれの特徴はこうだ。↓↓↓
男山・・・きれのいい辛口の男酒
蒼天伝・・・柔らかくホッとする酒質の食中酒(今後は県内産の酒米、蔵の華のみで挑戦するとのこと)
蒼天伝 美禄・・・季節酒のブランドとして限定されたお酒。(ニーズに応え通年で提供予定)
柏杜氏のおすすめは蒼天伝特別純米。お魚に合わせ、少し寒い日には7:3のお湯割りで飲むのもいいらしい。
一時間ほどかけて蔵の中を案内いただき、創業から106年の歴史と代々受け継がれてきた酒造りのこだわりを学ばせていただきました。
なんと試飲まで!!!
*運転手の私は香りだけ、、、とほほ
柏杜氏、とてもわかりやすい解説ありがとうございました!!
昼食は『海の市』で軽めに済ませ、2件目に訪れたのは株式会社角星。地元の方には『両国』という名で親しまれている日本酒蔵。都内の方には『水鳥記』という銘柄でピンとくる方も多いのでは。
蔵をご案内くださったのは、中野の魚谷屋になんども来てくださっている、佐藤部長です。
私は単独で角星さんにお邪魔したことがあったのですが、蔵の中まで見せていただくのは今回が初めて。
ホノフクという酵母を使った『水鳥記』は一度火入れにこだわりを持つ。そのためフレッシュな味わいが特徴である。
なんと角星さんでは直組で生原酒を試飲させていただくことに!!!*もちろん私は香りだけ、、、とほほ
水鳥記という名前に秘めれれた意味がなんとも素敵。
水・・・水の意味を表す『さんずい』を表す
鳥・・・干支の『酉』を変換した。
水と鳥が意味するものを合わせると『酒』という字が浮かび上がってくる。全てあわせて酒物語を継承していくという意味が隠されている、なんともロマンチックじゃないですか。(涙)
ボトルも色鮮やかで、ぱっと見で気をひくことも戦略とか。『その背景にはコストがかかるんですが、より多くの日本酒ファンを増やすため』と粋なパフォーマンスです。佐藤部長ありがとうございました!!
佐藤部長に見送られ角星さんを跡にする。次なる目的地は唐桑半島。
こちらでは牡蠣養殖の現場を視察させていただく目的。受け入れをしてくれたのは、畠山政也君、通称やっくんです。
急な要望にもかかわらず、一つ返事で対応してくれる男粋は漁師のイメージそのもの。そんなやっくんの船は今まで見てきた漁船の中で一番大きく、まだ新船の様子。
『とりあえず、牡蠣見に行きますか!』と笑顔で船を出していただき、10分ほど沖に出たところに、やっくんの牡蠣が育つ場所がある。
ます最初に驚いた事は、船に乗って一緒に働いているのは奥さんの佳奈さんであるということ。今まで、浜で夫の帰りを待ち、陸の上での作業を手伝う様子は何度も拝見したことがあるのだが、船の上の夫婦漁師は初めてだってので正直驚いた。
魚場では3つの養殖棚でそれぞれのこだわりを教えていただき、出荷まで段階を経て、時には厳しく時には優しく、まるで子供を育てる父のように接するやっくんの牡蠣は、殻に対しての身の入りがメチャメチャ良く、パンパンに育った牡蠣は口の中で旨みを程よく主張する。濃厚でありながらしつこさはなく、ヒラヒラの部分もシャキシャキと歯ごたえがいい。
はい、そうです。そうなんです。船上で試食させていただきました。
『うん〜〜〜〜〜ん、たまらん!!』
あーーーー贅沢!!
気仙沼の豊かな海とやっくんの愛情で育った牡蠣は、多くの方に食べていただきたいので、近々魚谷屋に登場させます!!
晴天の陽気に恵まれ、ほんのり日焼けしたほっぺたがジリジリ。そんな余韻を感じながら宿泊先の石巻に向かう車中は満足した様子の寝顔でいっぱいでした。
柏杜氏、佐藤部長、やっくん、佳奈さん。ありがとうございました〜。
<2日目へ続く>